【小学校中学年・高学年の子ども向け】勉強だけじゃダメ!生活習慣を整えて学力UP

平成27年度、文部科学省が驚きの研究結果を発表しました。それは『生活習慣とペーパーテストの結果は明確な関連がある』というもの。この記事では、良い生活習慣がなぜ学力向上に結び付くのか、資料を読み解いていきます。

意外? 当然? 生活習慣と学力は深くつながっていた

文部科学省が全国の小学生を対象に行っている学力調査では、どんな子どもの正答率が高いのか、どうしたら成績が上がるのかを調べるために学習状況調査も併せて行われていることはご存知でしたか?その2つの調査を分析した結果をまとめたのが【平成27年度文部科学省実施全国学力・学習状況調査の追加分析】というレポートです。このレポートには学力調査の結果が良かった子どもには以下のような共通点があると記されています。

  • 朝食を毎日食べている
  • 学校以外に勉強をしている、学校の宿題をしている(家庭学習の習慣がついている)
  • 普段テレビを見る時間・ゲームをする時間が少ない
  • 自分の考えを相手に伝えることが好き
どうしてこれらの要素が学力向上につながっているのか、次項から考えていきましょう。

家庭学習ができる子は学力が伸びている


宿題をしっかりしているかどうかは学力向上の第一歩ですが、単に宿題さえしていれば学力が伸びるというわけではありません。
重要なのは学校以外で勉強する習慣が子どもについているかどうかということ。学年が上がれば上がるほど、学校の授業だけでは学習時間が足りなくなっていきます。小学生のうちに家庭学習の習慣を身につけることができた子はその後中学生、高校生になっても自分から机に向かうことができるようになります。

どうして?朝食を食べてテレビをあまり見ない家庭で学力が高いワケ


【テレビやゲームの時間】
【朝食を食べるかどうか】

一見無関係なこの2つですが、実はこの2つから見えるものがあります。
それはずばり、おうちの人の子どもへの関わり方!

☆寝起きが悪く、朝ご飯をなかなか食べられない子どもに対してのNGパターン
「夫も自分もフルタイムで働いていて朝はあわただしい」
「朝ご飯を準備するのは手間だし、どうせ食べないなら朝ご飯を準備しなくても…」

☆叱ってもテレビ視聴やゲームをやめない子どもに対してのNGパターン
「どれだけ言ってもテレビもゲームも止めないのよ」
「高学年になってからは口答えするようにもなって、言うほうも疲れるわ。もう放っておくことにしよう」

こういった放任の姿勢は、他の生活習慣に対しても浸食していってしまいかねません。

どちらのNGパターンもおうちの人の気持ちはよくわかります。でも、相手はまだまだ小学生。確かに高学年にもなれば『テレビやゲームの時間が多すぎてテストで悪い点を取った』『朝ご飯を食べなくて、午前の授業に集中できなかった』などの失敗体験も大切です。でも失敗体験の土台になるのは親御さんの見守る姿勢。見守りと放任は似て非なるものです。

「食欲がなくても食べられるようなメニューを用意しよう」
「早起きができるよう、親子で早寝の習慣をつけよう」
「テレビやゲームのルールを親子で話し合おう。守れなかったらまた話し合いをしてみよう」

こんな風に、前向きに子どもの生活を支えていく姿勢は子どもの学力にもきっと結び付いていきます。

学力が高い子は自分の考えを持ち、他人に伝えることができる


調査では、学力の高い子の必須能力もあらわになりました。それはプレゼンテーション能力です。
学習状況調査では家庭での様子だけでなく、授業に関する内容もアンケートが取られています。着目すべきは【学校の授業などで、自分の考えを他の人に説明したり、文章に書いたりすることは難しい】という項目です。ここに『思わない』と回答した児童ほど学力が高かったんです。

ではプレゼンテーション能力を身に着けるためにはどうしたらいいのでしょう。ここでさらに着目したいアンケート項目があります。
それが【新聞を読んでいますか】【読書は好きだ】という項目です。
これらの質問への回答は学力と比例しています。

新聞や本を読むメリットには
・さまざまな知識や考え方を吸収し、自分の考えを醸成させることができること
・日本語力がつくこと
が挙げられます。

活字に触れる習慣をつけることとあわせてトレーニングしたいのが、他人に自分の意見を伝える能力です。近年、文部科学省では授業にディベートや話し合いを多く取り入れるよう指導しています。家庭でもニュースや読んだ本の感想を述べあう機会を増やしてみましょう。自分の意見を他人に伝えることのトレーニングになります。

家族で意見交換をするときの注意

子どもの考えを否定するのはNG。「そんな考えおかしい」「それは間違っている」と言われると子どもは委縮してしまいます。すると自分の意見を表に出せないどころか、自分の意見を持つことすら止めてしまう恐れもあります。もし子どもの考えと自分の考えが違う場合には「あなたはそう思うんだね」と受け止めたうえで、「お母さん(お父さん)はこう感じた」と伝えるようにすれば子どもの視野を広げることができます。

詰め込み学習で学力は伸びない 大切なのは本当の意味で子どもを見ること

調査を通してみえるのは、単なるガリ勉では学力向上には限界があるという事実。子どもの学力を上げるために親ができるのは、朝食を食べたり宿題をしたりという基本的な生活習慣を身につけさせること。そして親子で活字に触れ、感想を言い合うこと。子どもの個性や特性によって、どうすれば良い生活習慣が身につくのか、活字になじむことができるのかというアプローチは違います。子どもに合う方法はおうちの人が一番よくわかるはず。親子で足並みそろえて前進していきましょう。