小学校高学年となると、将来の夢に具体的な職業を上げる子どもも増えてきます。子どものなりたい夢に向かって一緒に伴走できるのも親だからこそ。子どもの将来の夢を叶えてあげるために親ができる3つのことをご紹介していきます。
将来子どものなりたい職業と親のなってほしい人物像をリンクさせよう
親は子どもの将来の夢を叶えられるようにサポートしていきたいものです。
具体的には
- スポーツ選手が夢であれば、近い将来も視野に入れて運動能力を高める手助けをする。
- 体作りのための食事や睡眠など規則正しい生活習慣を身に付けさせる。
- 人をサポートする職業を望む場合、家庭でのお手伝いやボランティアなどに参加する。
更にチームワークや協調性、自立心はどのような職業についても必要不可欠。低年齢でもできることから、心と体を作っていく環境を家庭で整えていきましょう。
2018年1月に第一生命が発表した第29回「大人になったらなりたいもの」調査によると、
男の子のなりたいものは
1位 学者・博士
2位 野球選手
3位 サッカー選手
4位 お医者さん、警察官・刑事
5位 大工さん
女の子のなりたいものは
1位 食べ物屋さん
2位 看護婦さん
3位 保育園・幼稚園の先生
4位 お医者さん
5位 学校の先生(習い事の先生)
という結果になっています。
男の子1位の学者・博士のランクインは実に15年ぶり。日本人がノーベル賞を受賞するというニュースも子どもたちの将来に夢に影響を与えたようです。男の子のなりたい職業は、全般的に自分の好きなことを探求する職業がランクイン。
女の子のなりたいものは21年連続で食べ物屋さんがトップに。特に中高学年では「看護師さん」の人気が高く、人のために尽くす姿やサポートをする姿が子どもたちの憧れの対象となったのかもしれません。
女の子の将来の夢は、自分以外の人に尽くす職業が多くランクイン。誰かを助けたい、人の役に立ちたいと考え、現実的な職業を希望するのも女の子ならではですね。
次に、将来の夢を叶えるための具体的なサポートについて詳しくご紹介していきます
家庭では子どもの将来に向けて自立心を促す手助けを!
家族というチームの一員として、家庭でできる範囲のお手伝いの経験をさせましょう。文部科学省「学校教育に関する意識調査」では、家庭で手伝いをしているという子どもの割合が小学6年生で77.5%、中学3年生で60.5%となっています。
子どもが家の手伝いをすることは
- 自分だけではなく他の人のために働く経験を積むこと。
- 忍耐力や責任感、協調性を養うこと。
- お手伝いによって自立心も芽生えさせること。
- 将来独立した際の家事全般にも役立つ。
まだ年齢が小さいうちは、着替えや食事などつい手を貸してしまうこともあるでしょう。一人でできることが増えてきたら、時間がかかってもできるだけ見守ることが大切です。そしてなるべく自分でできることは自分でさせるようにしていきましょう。自分のことを自分でするということは、自立心を養います。自分に対する責任感を養えるうえ、成功体験を積み重ねることもできるのです。
「学校教育に関する意識調査」の中では、近年、自然体験をしたことがない割合が高い傾向にあります。家族揃ってキャンプに行ったり、自然に触れたりする体験をすることは子どもの心の栄養となります。家族で一緒にできるスポーツを経験することで、子どもの自信を育み、協調性が身につくこともできるのです。
お稽古で子どもの将来の適正を見極め、小さな成功体験を味わわせよう
“特に思春期になると脳や身体の発育に伴い、客観的に自己を見つめられるように成長していきます。他己と自分を比較して、劣等感を抱きやすくなり、自己肯定が下がりやすい時期にもなるのです。
自己肯定は「あるがままの自分を受け入れ、前向きに自然に努力できる」姿を指します。不安定になりがちな思春期の心を支える自己肯定を高めるうえでも、小さな成功体験は大切なのです。
小さな成功体験を得られる方法としてお稽古や習い事をする方法があります。
お稽古から得られる効果として以下のような側面が考えられます。
- 子どもの将来の夢への適正を見極めていくことができる。
- 子どもにとっても小さな成功体験を積み重ねていく機会にもなる。
- 「練習を積み重ねて上達した」「できなかったことができるようになった」という体験はポジティブな思考につながる。
- 先生から褒めてもらったという経験は、承認欲求が満たされ、自己肯定を高めていく。
学校や家庭とは異なる「お稽古」の専門的な環境は、技術だけでなく、心も育んでくれるのです。
失敗や間違いから学べたことを引き出す言葉掛けが将来子どもの心を強くする
子どもの失敗や間違いは、次に成功を生み出すための大切なステップです。「何を学ぶことができたのか」「次はどうすればよいのか」を子どもと一緒に考える時間を作ることが必要です。ポイントはそれらを子どもに考えさせ、子どもの口から語ってもらうことです。
そのためには、子どもの自信を無くさず、希望を持たせる言葉をかけることが大切です。
希望を持たせる言葉掛けを行うことで、子どもは自分の言葉で答えを導きだそうとします。
「どうしたらよかった?」
「次はどうしたらいい?」
などの問いかけをすることで、子どもの本心を語らせます。自分で考えて次から頑張ろうという希望を抱かせるような言葉掛けが、将来の糧となっていきます。
子どもの勉強や習い事に付き添うとダメ出しをしてしまったり、結果について親が怒ってしまったりすることもあるでしょう。実はそれは、親が結果のみにフォーカスしてしまい、親自身の不満や焦りなどのネガティブな感情を子どもにぶつけているだけなのです。
子どもの将来の夢を叶えるために、親のできることを!
子どもの将来なりたいものは、年齢が上がると変わってしまうこともあります。なりたい職業にこだわりすぎず、将来どのような人になって欲しいかを考え、子どもの生きる力や根幹となる部分を育てるようにしていきたいものです。