【小学校中学年・高学年の子ども向け】勉強が理解できない子の傾向と対策

小学生が勉強を理解できなくなる原因にはどのようなパターンがあるでしょうか。つまづきの原因を知ることで、授業内容の理解を保護者が手助けできることもあります。今回は、勉強の内容を理解できない子どもの傾向と対策をご紹介します。子どもの成績にお悩みの方はぜひご一読ください。

自己肯定感の重要性と勉強の出来不出来による影響

小学生が現在学校で習っている内容を理解できるようになる重要なポイントに自己肯定感があります。自己肯定感の重要性について説明しましょう。

自己肯定感は、将来自立して自分の力で生き抜いていく時、心の基盤となる力です。東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所の共同研究プロジェクト「子どもの生活と学びに関する親子調査 2017」の結果速報によると、成績が良い子ほど自己肯定感が高い傾向にあります。

また、保護者が「努力すれば大抵のことはできる」という信念が強いほど、子どもの自己肯定感が高い、という結果も出ました。このことは、保護者の前向きな考え方やモノの見方が子どもにも強く影響していることをうかがわせる内容です。

勉強ができないと成功体験が減少して自分を肯定する気持ちが低くなります。さらに勉強から離れてしまう悪循環に陥る可能性も……。自信を無くしそうな子どもに対して、声掛けなど保護者が積極的に働きかけることは重要です。保護者の前向きな声掛けで、子どもも前向きになれる可能性が十分にあることをこの結果は伝えてくれます。

次に、勉強の内容を理解しにくくしている勉強のやり方や問題点について、その傾向と対策をご紹介しましょう。

目的が「作業」になってしまい、理解が深まっていない


【原因】
熱心に机に向かっているのにもかかわらず成績が伸び悩んでいる子どもの中には、勉強のやり方を間違っている場合があります。例えば、ノートをとても丁寧に取り、後から見やすくなるようにキレイにまとめること「自体」に満足感を得てしまい、ノートに取った内容が頭に入っていない、というような場合です。

【対策】
保護者の目から見て「こんなに真面目に勉強しているのに」と不思議に思える場合には、学習内容が頭に入っているかを確認する時間があるかどうかをチェックしてみてください。ノートを作った後、理解度を確認するためにその範囲の問題集を解いてみるように促すのもひとつの方法です。

またノートを取ること自体は悪いことではないため、その内容を利用して理解を進められるよう、ノートの内容を子どもに説明させてもいいでしょう。ポイントを質問する形で勉強の内容を本当に理解しているかを確認してあげてください。”

理解できていないポイントが分かっていない


【原因】
小学校の各科目は、各学年での理解をベースに次の学年の学習内容が決められています。どこかの時点で分からないことが出てくると、その知識が関係する分野はどんどん分からなくなってしまいます。放置するとその科目自体が苦手になってしまうことも少なくありません。

【対策】
まずは、どこから分からなくなったのかを、子どもと一緒に確認していきましょう。特に苦手な分野は、どこがつまづきになっているかを確認していくために、時には前の学年の学習内容を一緒に確認してみてください。また、現在テストで間違えている部分について、どこが分からなかったのかを子どもに聞いてみましょう。子どもと話しているうちに、どの部分でつまづいて理解が進まなくなったのかが見えてきます。

つまづいている部分が分かれば、その部分を理解できるまで、反復して問題集を説くようにしましょう。場合によっては、学年を遡って前の学年の問題集を使っても効果的です。以前の学年で理解し損ねた部分をカバーすることで、これまでまったく分からなかった問題が格段に解きやすくなり、子どもの自信にもつながります。

集中力が続かず理解が進まない


【原因】
勉強の内容が理解できる前に集中力が途切れたり、なかなか集中力が続かなかったり……。様子を見ていると、集中できなくてなかなか理解が進まない、という子どももいます。

【対策】
集中する時間を思い切って短く指定することで、集中力が飛躍的に高まるので試してみてください。例えば、テスト範囲の勉強を5分間、終わったらすぐに5分間のテストを行ってみてはいかがでしょうか。学習と確認どちらも時間制限を付ける点がポイントです。子どもができるかできないかぎりぎりの時間設定にすることも達成感を得る上で重要になります。

また、実力に見合った問題を解くことで、子どもの中には小さな成功体験が積み上がります。この経験は自己肯定感を高める助けともなり、勉強に対するマイナスイメージを好転させるうえで重要です。成功体験を積み重ねることで、成績の向上が期待できるような心理状態になりやすくなります。細切れで集中力を高める方法は、保護者から道筋を作ってあげることで習慣化しましょう。

勉強が理解できない原因を保護者から取り除いてあげよう

勉強の内容が理解できずに悩んでいる子どもの傾向と対策についてご紹介しました。ここまで説明した内容を簡単におさらいしましょう。

  • 理解しているかを確認する勉強のやり方になっていない場合は、勉強の中で学習内容を理解しているか「確認」する時間を作る
  • 理解できていないポイントが分かっていない場合は、保護者が手助けして、時には前の学年まで戻ってつまづきポイントを明確にしてから、その部分を集中的に復習する
  • 集中力が続かず理解が進まない場合は、集中する時間を短く区切って学習とテストを繰り返す方法に変えてみる

「勉強をしなさい」というだけではなく、具体的に子どもの学習が進んでいない理由を見極め軌道修正をしながら前向きな声かけを意識しましょう。保護者から前向きな言葉をかけられることで、子どもの中で自己肯定感が育ち、未来を生き抜く力も育ちます。